きょうのできごと

毎日のできごとの断片を書き留めています。

2023/04/27

映画を観るのは苦手だけど、フランス語の先生が勧める映画は観ようか、というわけで、シャンタル・アケルマン映画祭の2作品を観る。ひとつは『街をぶっ飛ばせ』と『家からの手紙』、もうひとつは『一晩中』。

『街をぶっ飛ばせ』は12分の短編映画で、アケルマンが初めて撮った作品。脈絡なくはちゃめちゃな感じに戸惑ったけど、それ以上にえっ? という終わり方が衝撃的だった。

『家からの手紙』は70年代のニューヨークを撮影した映像に、アケルマンが母親からもらった手紙を読む声がときどき流れる作品。静かな映画だったこともあり、何度も記憶を失っては、手紙を読む声で目覚める……を何度も繰り返してしまった。ニューヨークの地下鉄の外装が落書き(グラフィティ)だらけだったのが印象的だった。

『一晩中』は、さまざまなカップルの出会ったり別れたり家を出たり帰ってきたりをおさめた作品。夜が明けて、物語がほんの少し動く感じが好きだった。

映画に苦手意識があるのは、たぶん、こういう作品の味わい方がわからないのと、わからなすぎて途中で寝てしまうことなんじゃないかと思う。なので、観終えたあと、半休取ってまで観るもんじゃなかったかー、と複雑な心境になったのだけど、帰り際に「わたし、途中で心地よくなっちゃって……」と話す人がいて、そんな感じでいいんだなと思った。